Skeb と Skeb Coin ってどういう関係性のものなのか気になったので調べた

ブロックチェーン

この記事はあくまで僕が知りたかったから独自調査したという内容であり、正確性は保証しません。

客観的な話を読みたい人はなんかのメディア記事を読んだほうがいいと思います。

ちなみに調べた理由って、Skeb の公式と Skeb Coin の公式で記事が分かれていたり、とにかく情報が探しづらかったので、まとめておいたら誰かの役に立つんじゃないかなって思ったからです。

あと Skeb Coin の存在ではじめて暗号資産(仮想通貨)に手を出す人も多いと思うので、そういう意味でも価値のある記事にできるんじゃないかなー、と思いました。

でもこの記事の内容の主軸は僕個人の見解をメモみたいにまとめることであり、内容が間違っていても責任は持てないので、鵜呑みにはしないでください。

Skeb Coin 公式

僕が Skeb Coin に興味を抱いた理由

僕はなんだかんだクリエイターの端くれであり、このブログもエンジニアしか縁のないただの技術ブログかと思いきや、このブログのトップページに行ってみるとなぜか小説一覧が並んでおり、僕の書いた拙作が読めます。

実は僕は Skeb を一切使ったことがありません。ちょっと前に Skeb に登録はしましたが、1週間前くらいです。 Skeb Coin のディスコサーバーに参加したほうが先でした。

しかし以前から Skeb というサービスのクリエイターファーストの考えに魅力を感じていました。クリエイターのためのプラットフォームは長く継続していてほしいので、何かしらの形でなにかできたらなー(曖昧)という漠然とした思いがあったわけです。

おことわり

僕はスケブに投資したければどうしたらいい? という考えのもと動いた結果、Skeb Coin にたどりついています。

しかしこの記事は投資を勧めたりするものではなく、なんなら僕は「大損してもかまわん」と思って Skeb Coin を保有しています。

やりようによっては儲けたりすることもできると思いますが、僕個人が目指しているものは儲かるとかそういうものではないので、それを理解したうえで読み進めていただくようお願いします。

スケブの株を保有するのは無理そう

僕は株式会社スケブの株を買うことができるのか調べました。

しかし株式会社スケブは上場していないようで、一般には株は購入できないことがわかりました。 その次に、「いつの日か、株式会社スケブを売却した記事を見かけたはず」と思い、調べたところ、以下のような記事を発見。

個人開発プロダクトを10億円で売却したSkeb創業者インタビュー、「コミュニティのプレイヤーであること」が極意

「今回、10社以上からお声がけいただいていました。ただ、実際M&Aの交渉の中で経営者と話をすると、スケブのことをよく理解してもらえていないところもありました。けれど、岩野社長だけは『あー、推しね、なるほど』と一瞬で理解されたんです。だったら大丈夫かな、ということで決めました。理解がないとダメなので、その理解が一番あったのが岩野社長で、実業之日本社ということです。

ちなみに公式では2021年2月12日に子会社化したことが発表されていた。

イラストコミッションサービス「Skeb」を運営する株式会社スケブの株式取得について

なので実業之日本社の株を買っておけば、スケブの一助となるはず……と考えた僕ですが、これまた証券取引所で株が買えない事が判明しました。つまりこちらの会社も上場していないのです。

親会社の株を買ったらいいんじゃないかな

次に得た情報は、株式会社スケブがネクスグループの子会社となることが予定されているという情報です。

ちなみに現在は以下の記事に発表されているように、実業之日本社ではなく株式会社スケブベンチャーズが親会社となっているようです。

株式会社スケブの親会社の変更と本社移転のお知らせ

スケブベンチャーズは Skeb Coin の発行体です。また、スケブベンチャーズの代表取締役社長は実業之日本社の代表取締役社長である岩野氏であり、根本的なところは変わっていないと感じます。

が、スケブベンチャーズも上場していない!

さらに調査すると、2024年中にはネクスグループの完全子会社となる予定のようです。

ネクスグループ<6634>、イラストなど作品制作依頼サービスのスケブを子会社化 同時にシークエッジ・ジャパン・ホールディングス傘下に

直接的に日本株として保有するのであれば、ネクスグループの株を買って持つのが良さそうに感じ、僕はネクスグループの株も買いましたが、ネクスグループは別にスケブだけに注力しているわけではないです。

そこでふと思い出した。Skeb Coin は資金調達としても有効活用していきたいみたいな記事がどこかになかったっけ……。

それが僕が Skeb Coin に強い興味を抱いた理由です。

個人的にたどった Skeb Coin の歴史

Skeb Coin に投資するなら Skeb Coin のことを知らないとだめだと思ったので、片っ端から公式の記事を読んでいたんですけど、これが思ったより探しづらい。

Skeb Coin の情報は Skeb の Medium と Skeb Coin の Medium に混在しており、しかもその中で英語の記事と日本語の記事がさらに混在しています。

さらに DAOMaker, Skeb Coin 公式サイト、などなど、とにかく情報が散らばっていました。

最初にも書きましたが、これがこの記事を書いておきたいなと思った理由の一つでもあります。

Skeb Coin 発行にいたるまで

どうやら構想のようなものは2021年8月31日にはすでにあったようで、なるがみさんのツイートにて「表現の自由がある決済手段は欲しいので暗号通貨では別の事業で何かしたい」というものがありました。

ちなみに上記のツイートでは暗号通貨と表現されていますが、現在は法的には「暗号資産」と呼称されます。なのでこの記事では暗号資産と呼びます。

ちなみに法的に仮想通貨と呼ばれていた時期もあったので、仮想通貨というのが世間的には一般的なんじゃないかなという気がします。

その約1年後、2022年6月に公式に発表された Medium の記事が以下のようなものです。

表現の自由のためのユーティリティトークン「Skeb Coin」発行に向けた3社間覚書締結のお知らせ

なお、上記の3社のうち一社に「カイカエクスチェンジ」という社名がありますが、こちらは現在株式会社 Zaif です。要するに暗号資産取引所 Zaif を運営する会社のことです。

商号変更のお知らせ

数日後、補足説明が発表されました。

Skeb Coinに関する補足説明

クリエイターとして気にしていた点は以下の通り。

Skebを利用する限りでは、クリエイターのみなさんは今まで通りリクエストの金額は日本円でやり取りしますし、どの決済手段が使われたとしても売上は常に日本円で受け取ることになります。 Skebを利用する限りでは、クリエイターのみなさんがSkeb Coinの価格変動のあおりを受けたり、税務処理が複雑になることはありません。

確か「Skeb Coin で Skeb ポイントを購入して決済できる」みたいな流れだったと思います。

なので価格変動の影響を受けるのはどちらかというとクライアント側です。

僕の記憶が間違っていなければ、暗号資産でなにか買い物をすると、暗号資産取得時の価格から購入した物品の差額を出して、いくら利益を生み出したか計算し、利益があればそれが雑所得として計上され、得られた利益によっては税金が発生するんじゃなかったかなあ。

また、僕が一番気になっていた点も「資金調達について」もこの記事にあったようです。

事業を成長させていく上で、資金調達は欠かせない要素のひとつです。 Skebは事業の性質上、運営会社の株式を証券取引所へ上場させる難易度が高く、資金調達の手段は非常に限られています。 IT業界にとって最もメジャーな資金調達方法であるベンチャーキャピタルも、株式上場が難しそうな事業に対しては厳しく、Skebの立ち上げ時も、ベンチャーキャピタルや銀行ではなくブロックチェーン分野で有名なエンジェル投資家達が支援した経緯があります。

まあ要するに、株を一般に買えない理由は上場が難しいからってことなんですかね。

そして海外での上場へ

そして 2022年7月、OKX への上場が決まります。

Skeb Coinが世界最大級の取引所「OKX」へ上場決定!OKXによる追加AirDropのお知らせ

これはつまり、ようやく Skeb Coin が一般人でも取引可能になるということを意味していて、結構大きなことです。

また、OKX で Skeb Coin のエアドロップ(無料配布)も実施の申し込みの知らせもあり、Skeb を利用していない僕のツイッターのタイムラインですらにぎわっていた記憶があります。

ちなみにこの時期では僕も「仮想通貨なにそれこわい」状態だったので、スルーです。

続いて 2022年8月、DAOMaker への上場が完了したことが発表されます。

年内手数料無料に! Skeb Coinのオファリング方式変更に伴う、手数料無料期間とAirDrop受付期間の延長のお知らせ

2022年8月24日、国内上場審査よりも先に、暗号資産分散型取引所「DAO Maker」への上場審査が先行して通過したため、急遽Skeb Coinのオファリング方式を、2022年9月末の暗号資産交換所「Zaif」へのIEOから2022年8月29日の暗号資産分散型取引所「DAO Maker」へのIDOに変更させていただきました。

オファリングというのは僕も詳しくわからないのですが、資金調達の種類のことなのかなとふわっと思っています。IEO でやるつもりだったけど IDO にしたっていう内容です。

分散型取引所というのは一般でイメージするような普通の取引所とは違うのですが、説明が難しいのでおいておきます。

国内の取引所への上場の審査の厳しさや、ここで大規模な方向転換があり、日本国内ではまるで Skeb Coin の話はたち消えてしまったかの印象を世間に与えたと僕は思っています。(というか、僕も Skeb Coin という発想はすでになくなったんだと思っていた)

DAOMaker そのものとは違うのですが、こういった英語のページが存在します。

Skeb Coin の DAO Makerリサーチページ

僕も調べながら歴史をたどっているのでざっくりした印象ですが、 DAOMaker というのは暗号資産を活用したクラウドファンディングみたいなものらしいです。

DAOMaker の考え方などを踏まえた上で意訳して読んでみると、おそらく「Skeb Coin はこういうことを目指した暗号資産なのでご支援ください!」みたいなもののために存在するページなんだと僕は思います。(この認識が合っているかはわかりません)

「Skeb というのはクリエイターやクライアントのための 200 万人以上が利用するプラットフォームであり、Skeb Coin はこのプラットフォームのために支払いに使われるので、200万人以上に使用される可能性のあるトークンということです!」 みたいなことが書かれています。

ちなみにちょくちょく出てくるトークンという単語ですが、これは「Skeb Coin は Skeb での支払いに使えるトークンです」といったら「日本円は日本で使える通貨です」みたいな意味と似ているものだと考えればいいのかな、と僕は認識しています。

実際にはトークンという言葉は通貨ではないのですが、Skeb Coin に関してはこの考えで捉えても大きな問題はないでしょう。

その後も HTX, Gate.io, bitget といった海外取引所に上場していきます。

ですが、日本の法律では無登録事業者という違法な取引所に該当するものもあり、OKX も含めて日本人が利用すると面倒くさいことになります。(あくまで日本の審査を通過しないと日本法で違法の取引所となるという意味であり、現地の法律では適法であって、悪質な取引所という意味ではない)

参考に金融庁の PDF を貼っておきます。警告を何度か発出したりしているみたいです。

【PDF】無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について

なので話題には上がらなかったのだと思われます。

その後、いつまでたっても Skeb Coin の続報がないんだがという時期が続く

これまでずっとなるがみさんは「早くSkeb 本体で運用したい。でも審査機関の承認が降りないことには合法的にできない」というようなツイートをちょいちょい発していて、ユーザーからしても「早く Skeb Coin の続報がほしいんだけど」みたいな状態でありつつも、なるがみさんもすごくモヤモヤしていたんじゃないかなあという印象を受けました。

動向を注視している人なら知っている方も多いと思いますが、

  • 株式会社スケブベンチャーズ
    • Skeb Coin の発行
    • Skeb を中心にクリエイター支援事業に投資をおこなう
  • チューリンガム株式会社
    • Skeb Coin の開発
    • その他、暗号資産に関連する事業
  • 株式会社スケブ
    • Skeb の運営
    • スケブベンチャーズの子会社

という感じで、会社が異なります。

もしなるがみさんが「Skeb Coin がもうじきこうなって……」ということを万が一知っていたとしても、勝手に発表したら怒られちゃいます。

Skeb Coin の運営にはおそらく Skeb は関わっておらず、ディスコサーバーにも Skeb 関係者がいるかはよくわかりません。少なくとも Skeb 関係者と思われる人物が書き込みしているところは見たことがないです。

ディスコサーバーのスタッフさんはどの会社所属なのかちょっと気になる。

ただ、チューリンガムはクシムという会社の子会社であり、スケブベンチャーズはクシムの株を保有したりしています。

5% 程度の値ですが、特定の会社の株を 5% 以上保有すると「大量保有報告書」というものを提出する義務が生じます。

そのような義務が発生するということは、そこそこの影響力をスケブベンチャーズがクシムに対して持っているのではないかと素人ながら考えられるので、資本主義的な意味合いでもスケブの外部からの完全支配みたいなことは起こらなさそうです。

ちなみに冒頭で書いたように、スケブは2024年中にネクスグループの子会社になることも発表されましたが、スケブベンチャーズはネクスグループの株に対しても 5% 以上保有の大量保有報告義務が生じていたことが確認できました。

なお、この 5% の株を保有していたのはあくまで一時的で、常に保有しているわけではないです。一時的に取得したり処分したりしているようでした。

とはいいつつも、一応いろいろ動いている

2022年9月、ステーキング機能についての紹介記事が発表されます。

Skeb Coinステーキング機能について紹介します

ステーキングというのは、めちゃくちゃざっくり言ってしまうと、定期預金みたいなものです。

「14日間出金してはいけません」という縛りを受けて、定期的に預けた Skeb Coin のうちの数%を利回りとして受け取る事ができる仕組みです。

2022年10月、用語集なるものが発表され、暗号資産に初めて触る人を視野に入れ始めたような印象を受けます。

Skeb Coin用語集

ただ、これらで紹介される用語は当然といえば当然なのですが、暗号資産に関して専門的であって、ステーキングをする予定のない人は、知らなくても問題ないと思います。

また、ステーキングによる報酬を受け取ると、税務処理が結構面倒なことになるので、ステーキングするなら先に調べておいたほうがいいと思います。

そして2023年3月、Polygon ネットワーク上でのステーキングが開始されます。

Polygon Staking導入について

Skeb Coin はそもそも Ethereum というネットワーク上で発行される暗号資産なので、ステーキングは Ethereum ネットワーク上でしなければいけませんでした。

詳細は割愛しますが、Ethereum ネットワーク上で投資するのはというのは、実は少額投資家にとってはかなり痛手で、Polygon ネットワーク上でステーキングできるようになったのは朗報です。Ethereum ネットワーク上だとほとんどが手数料的なものでぶっ飛んでしまいます。

でも詳しい話をすると難しくなっちゃうのでしません。

ちなみにその少しあと OKX では、日本人向けの利用制限が実施された。

仮想通貨取引所OKX、日本居住ユーザーの利用禁止を発表

これはまあ、少し上の方で触れたように、金融庁から無登録事業者として目をつけられて面倒なことになるからである。

しかし Zaif 上場で時間がかかっていることからもわかるように、日本人を対象に合法で取引するための審査をクリアするのがあまりにも困難なのもあり、日本人ユーザーを切り捨てる判断をしたんでしょう。

ここで Skeb Coin を買ったりしていた人は大変だったんだろうなと思います。

ちなみに OKX を経営している OK Group はオーケーコインジャパンという日本法人を運営していて、そこで暗号資産取引をおこなっていますが、ここには Skeb Coin は記事執筆時点では上場していません。

ついに国内の取引所に上場

2024年3月、国内取引所に上場することが可能となったことが発表されます。

Skeb Coin上場審査通過とZaifでの取扱い開始決定のお知らせ

ちなみに僕が Skeb Coin に手を付けたのはこのときです。このときはまだ Skeb Coin は日本で上場していないので、入手するのが困難でした。ETH を入手して、それをプライベートウォレットでスワップして……みたいなことをしちゃったので、手数料で大損です。

やめとけばよかったなと正直思ってます。素直に Zaif 上場が済んでからステーキングすべきでした。

Skeb Coin が買われたり売られたり、Skeb Coin が実際に Skeb の決済で使われたりすると、Skeb Coin を保有している人に利益が出るはずなので、今後が楽しみです。

株式会社スケブベンチャーズ自身も Skeb Coin を保有しているはずなので、 取引量が増えれば増えるほど、 Skeb Coin の価値も上昇していって、win-win の関係が生まれるはず……と見ています。

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